真珠の利用で美肌に貢献

真珠は元来、宝飾品として利用されてきました。しかしながら、近年は宝飾品としての真珠の人気が落ちてきてしまい、また中国などから安い真珠が入ってくることもあり、価値がどんどん下がってきたり、海の環境の変化で真珠の歩留まりが悪くなったりであまりお金にならないということで、後継者不足もあり真珠養殖従事者が減ってきてしまっています。宝飾品以外の利用がないかということで、最近ではいろいろなものに真珠が使われるようになってきました。

中国では昔から真珠が長寿の薬として飲まれてきました。 真珠は漢方の薬剤として有名です。薬効について、中国の薬学著作である「本草綱目」では心を鎮め顔色を良くするとあります。近年の研究でコンキオリンを含む真珠カルシュム剤は動脈硬化・高血圧予防やストレスの防止に効果があることがあきらかになっており、また化粧品としても使用されています。

シンジュエン

真珠からできる薬としては、解熱、 鎮静、 滋養、 強壮、 鎮咳作用、不眠、 喉の痛み、 肺結核の治療に用いられ、内服薬、 塗薬、 点眼薬などがつくられています。
真珠に含まれるたんぱく質コンキオリンは、抗酸化作用を持つといわれています。また、コンキオリンは細胞の生まれ変わりを助ける作用も持ちます。コンキオリンは17種類のアミノ酸から生成されており、特にグリシンを多く含み、次いでアラニンを多く含んでいます。この構成は、肌の中心構造であるコラーゲンのアミノ酸組成に類似していることから真珠は活性酸素を除去し、細胞を活性化させ、保湿作用を持つことから、美肌に対して非常に効果的であるといわれます。

そのため、下記のような方に真珠から作られたものが効果的だと言われています。
○美肌を目指したい方
○シミ、そばかすが気になる方
○乳製品を摂取する機会の少ない方
○骨粗しょう症を予防したい方

また食用として真珠の産地でのみ消費されてきたアコヤガイの貝柱がとてもおいしいということで、最近は高値で取引されるようになってきました。以前は浜揚げ作業に来てくれた人に配ったりご近所に配ったりしていましたが、今では1kgで4000円くらいの値で売られるくらいですので、逆に地元のものの口に入らないくらいにまでなってきています。

このように、真珠の新たな利用も開発される中、今後の問題としては、後継者の育成がカギになることでしょう。伊勢志摩でも後継者がいないために廃業する家が後を絶たず、昔は海にびっしりと沖出し用のブイが浮いていたのが、最近はだんだん減ってきています。何か手を打たないと、日本産の真珠がかなり貴重なものになってしまうでしょうね。